「一生懸命書いているのに、どうして誰にも読まれないんだろう?」
パソコンの前で頭を抱えて、画面を見つめたことはありませんか。
ブログを運営して自分という人間をブランディングするには、当然ながら「自分のこと」を言葉にして伝える必要があります。
どんな価値観を持って、日々何を考えて未来を目指しているのか。
それを発信しないことには、読者の記憶に残りません。
機能やノウハウだけを発信していても、AIが吐き出す綺麗な回答に埋もれて消えていくだけです。
だけど、これが本当に難しいところなんですよね。
主張が強くなりすぎると、読者には「痛い自分語り」に見えてしまいます。
誰も、見ず知らずの他人の自慢話や講釈なんて聞きたくありません。
結果として、読者は静かにブラウザを閉じて立ち去っていきます。
かといって嫌われるのを恐れて自分を消すと、どこかで見た教科書の要約みたいな文章になってしまう。
毒にも薬にもならない無難な正論なんて、読んでいても1ミリも面白くありません。
「自分を語る」ことと「相手に届ける」ことのバランスに、僕自身もずっと悩み続けてきました。
実際、今このWebサイト(kan.blog)を見てみてください。
/about を開くと、僕という人間を構成するページが並んでいます。
・/now — 僕が今やっていること
・/me — 好きなもの、惹かれる世界観
・/uses — 愛用している道具
・/principles — 原理原則
・/books — 読書メモ
・/txt — テキストベースのおすすめサイト
記事を読んで興味を持ってくれた読者に、「どんな人なんだろう?」と探させる手間を取らせたくありません。
いつでも僕の全体像にアクセスできるように、これらの固定ページを用意して居場所を作っています。
画面を見つめながら「こんな個人の頭の中なんて、そもそも読みたい人がいるのか?」と不安になる夜もあります。
それでも僕は、自分をブランディングするためにも率直に自分自身を語る道を選びました。
では「自分をさらけ出す固定ページたち」と、普段発信する「日々の記事」はどう繋がるのか。
そんな僕の目を覚ましてくれたのが、『プロカウンセラーの聞く技術 — 東山紘久(著)』でした。
この本が突きつけてくる人間心理の原則は、驚くほどシンプルです。
「人は、「話を聞いてくれる人」を好きになる。」
これは普段の人間関係だけではなく、Web発信の動線設計でもまったく同じです。
読者が最初に求めているものは、書き手の自慢話や立派な理念ではありません。
「自分の悩みを聞いてくれた」と感じた瞬間にだけ、読者は書き手に心を開いてくれます。
「この人はどんな人間なんだろう?」と、読者が興味を持ってくれるのはそのあとです。
つまり、順番と役割分担の話なんですよね。
日々の記事という「入り口」では、自分の言いたいことなんて1ミリも語る必要はありません。
徹底的に読者の悩みにマイクを向けて、その痛みを代弁することだけに集中する。
信頼してくれた読者がもっと知りたくなったときに訪れる「出口」として、固定ページという置き場が機能します。
興味を持ってくれた読者に余計な手間を取らせず、スッと自分の世界観を手渡すための場所です。
入り口で自分の話を押し付けるから、読者にブラウザを閉じられて嫌われてしまう。
入り口では徹底して相手の話を聞き、出口で自分の人間味を差し出す。
この動線が整って初めて、自分を好きになってもらうブランディングは成立します。
前回の記事でも書いた通り、悩んでいるだけでは何も変わりません。
だからこそ、日々の発信という手元の小さな行動から変えていく必要があります。
書きたいテーマが決まったら、いきなり自分の言いたい結論から書き始めるのをやめる。
まず1行目で、読者に向かって静かにマイクを差し出すんです。
「あなたは今、こんなことで悩んでいませんか?」と問いかける。
相手の話を聞く準備ができた場所にだけ、人は集まって深く残ってくれます。
次は、あなたの番です。
文章の1行目を、読者への『問いかけ』や『悩み』から書き始める。